jacksonフランス日誌

オランダ/フランスに留学。文化/言語/宗教/国際/など表現方法と思想と芸術と社会問題。慶應大/湘南ボーイ

TRANSGRESSION

 

今日授業でQUEER 理論の"TRANSGRESSION"について学んだ。QUEER理論とはこの前も説明したけど男や女、同性愛というカテゴリーを哲学的に研究する分野でアメリカの大学ではメジャーとしても認められている(UCLAとかが有名)

 

TRANSGRESSIONていうのは簡単に言うと「一線を超える」という意味で薬/同性愛/車での暴走/その他一般的に地下的で半社会的と思われている事象をあえて試みることで新たな認識を得ようとするっていう一種の文学的哲学的試み。

 

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それをやったけっこ有名な人物が「ランボー」。19世紀にフランスで生まれました。彼はダリとかsurrealismとかダダイズムとかクレイジーなアートの潮流の先駆けと成った人なんだけど、まあこの写真の目の白め具合的にいっちゃってたらしい

 

例えば彼は「同性愛者」ではなかったんだけど男と感情もないにも関わらずセックスをすることで全く新しい視点を手にしようとしたりとか、薬物をやることで発想を得ようとしたみたい。

 

ここで自分が面白いなと思ったのは、普段自分たちが何気なく意識している「性」っていうものが実はそれに対する欲求のみからくる訳ではないんだということ。実験としての「性」や発想の為の「薬物」、薬や同性愛といってもエクスタシーや性的欲求からくるものが全てではないという所に面白みを感じました。

 

 

パプアニューギニアのSAMBIANという民族では男性は全て最初「女性」であるそうです。その部族の間では男の子は14才とかになると年上のお兄さん的な人と関係を結ばなければいけなくて、それが18才ころまで続くらしい。んでそっからは一転女の人と結婚してそのまま暮らす。つまり母乳を飲んで育った男子は最初女子で、彼らが年上の男性の精子を飲むことで初めて男性になるんだそう。「性」と一口に行ってもなにが「性」なのか簡単に言うことはできないし、アインシュタインの言葉にあるように、時代が進むにつれて自分たちの常識はますます偏見の蓄積になっている、そんな気がしました